過失相殺

過失相殺とは

過失相殺は、被害者側の落ち度を被害者への損害賠償額に反映させるものです。
交通事故では必ず過失相殺が問題となります。

交通事故の過失相殺は、一般に法律でいわれる「過失」よりも広く捉えられています。

  • 交通事故の被害者が就学前の幼児(責任能力がない場合)であっても過失相殺されることはあります。
  • 交通事故前からの持病を理由に過失相殺されることもあります。

過失相殺の算定

過失相殺の割合は、ケースバイケースですが、過去の裁判例の積み重ねである程度の割合は決まっています

過失割合が決まる要素
  • 当事者 (「自動車 対 自動車」、「自動車 対 単車」、「自動車 対 歩行者」など)
  • 事故の態様 (直進同士、直進と右折など)
  • 道路の状況 (信号の有無、見晴らしの良し悪し等)
  • 天候、時間帯などの諸条件

弁護士費用特約

「私も弁護士を付けたいけど、費用が心配」
「被害金額が小さいから、弁護士を付けたら赤字」

悩んでいる交通事故の被害者の方は多いです。弁護士費用特約の利用をお勧めします。

弁護士費用特約とは

まずは、ご自分の入っている自動車保険の保険内容を調べてみてください。
弁護士費用特約は、交通事故の被害にあった場合など一定の場合に、弁護士費用を自分が入っている保険会社が代わりに払ってくれる制度です。「最高で300万円まで弁護士費用を保険会社が負担する」という内容が多いです。

保険会社の担当者に、弁護士費用特約が使えないか相談してみてください。
分からない場合は当事務所でもご相談にのりますので、お気軽にご相談ください。

弁護士費用特約の心配あれこれ

h6弁護士費用特約Q&A

  • 弁護士費用特約は給付?立て替え?
  • 被害額が少額のとき(たとえば1万円)でも、大丈夫?
  • 裁判で負けた場合や、慰謝料・賠償金が回収できなかった場合は自腹?

弁護士費用特約Q&A

弁護士費用特約の質問弁護士費用特約は給付?立て替え?

弁護士の回答弁護士用特約は、弁護士費用を保険会社が被害者の代わりに支払うものです。原則として、保険会社が被害者の方に後で返還を求めることはありません。


弁護士費用特約の質問被害額が少額のとき(たとえば1万円)でも、弁護士費用特約は使えますか。

弁護士の回答弁護士費用特約は、被害金額の大きさに関係なく、使えることが一般的です。被害金額が大きくない場合こそ、弁護士費用の負担なく、弁護士のサポートが得られる弁護士費用特約を利用するべきです。


弁護士費用特約の質問裁判で負けた場合や、慰謝料・賠償金が回収できなかった場合には、弁護士費用は被害者の自腹ですか。

弁護士の回答弁護士費用特約は、裁判の結果や実際に慰謝料・賠償金が回収できたかどうかに関係なく、使える(弁護士費用は保険会社負担となる)ことが一般的です。

後遺障害

交通事故被害の損害賠償金をきちんと受け取るためには、後遺症の認定をきちんと受けることが重要です。

後遺症認定を受けるには弁護士と主治医が連携して、正しく症状をカルテなどに記録として残していくことが必須となります。当事務所では、弁護士の交通事故の後遺症認定の知識・経験をフル活用することは勿論のこと、交通事故被害に遭われたご依頼者だけでなく主治医とも連携を取って医学的な見地による診断を得て、後遺障害認定獲得に向けて全力を尽くします。

後遺障害の認定獲得のプロセス

交通事故後の診療から症状固定までの治療経過、症状の状況により、後遺障害の認定を得られるかが判断されます。

後遺障害の認定をうけるための4条件

  1. 回復困難な精神的、肉体的、毀損状態の存在
  2. 障害存在の医学的証明
  3. 労働能力の喪失
  4. 当該事故と障害との因果関係

  1. 【回復困難な精神的、肉体的、毀損状態の存在】について
  2. 「回復困難な精神的、肉体的、毀損状態」が交通事故の後遺障害等級に認定できる程度の後遺障害かを判断します。カルテなどの診療経過の書類を中心として判断されます。

  3. 【障害存在の医学的証明】について
  4. 交通事故の後遺障害の等級で認定できる程度の後遺障害だったとしても、それが医学的に証明できるのか、ということです。つまり、被害者の自覚症状だけではなく、カルテ、レントゲンなどの診察資料によっても後遺障害の存在について医学的に証明できることが必要です。

  5. 【障害存在の医学的証明】について
  6. 交通事故の後遺障害で等級に認定できる程度の後遺障害があったとして、それがその案件において、労働能力が喪失したと言えるのかという認定作業です。労働能力の喪失とは簡単にいえば、労働に支障を来すかというものです。症状によっては、「痛みが残るが、仕事に支障を来さないから労働能力喪失はない」と保険会社が争ってくることもあります。

  7. 【当該事故と障害との因果関係】について
  8. 交通事故における後遺障害の等級に認定できる程度の後遺障害があり、その後遺障害によって、その人の労働能力が喪失したと言いたとしても、当該事故と障害の間に、因果関係があるのかという点です。
    たとえば、その後遺障害が交通事故とは別の原因で生じた場合などは因果関係が否定されます。


この4条件を満たして、初めて、後遺障害の等級が認定されるのです。

後遺障害等級認定にあたり重視されるファクター

症状の連続性と症状と検査結果との整合性が証明できるかが重視されます。

この証明は客観的な証明、すなわち医療記録によります。
後遺障害の等級認定で重視されるのは具体的に次の2点です。

交通事故での受傷後の症状の連続性

交通事故発生後症状固定に至るまでの経過で、同種の症状が連続しているか、症状、経過に不自然さや矛盾はないか という点が重視されます。

症状と各種検査所見との整合性

交通事故による負傷による自覚症状が、各種検査結果と矛盾しないか、整合しているかという点が重視されます。医学的にその怪我からそのような症状が出ることが自然かどうか、などが検討されるのです。

後遺障害の併合

後遺障害が二つ以上ある場合は、後遺障害等級を繰り上げ認定されることがあります。
これを後遺障害の併合といいます。併合を表にすると下記のとおりです。

一番重い等級次に重い等級→繰り上げ[併合]
1~5級1~5級 3級繰り上げ
6~8級2級繰り上げ
9~13級1級繰り上げ
6~8級6~8級 2級繰り上げ
9~13級1級繰り上げ
9~13級9~13級1級繰り上げ

後遺障害の併合は複数回行われることがあります。

複数の後遺障害があれば、複数の後遺障害の併合が行われることがあります。

後遺障害の併合の順序は、まず「系列の同じもの」を併合し、つぎに「系列に異なるもの」を併合します。(系列が同じ時は、併合とは言いませんが、とりあえず併合と言います)
どういう後遺障害が同じ系列かは、後遺障害等級表の記載を確認します。
たとえば、交通事故で、右と左の膝に障害が残り、さらに左足に関節機能障害が残った場合。まず同じ系列である左脚の関節機能障害と左脚の膝の障害を併合します。これらの後遺症外は両方ともに後遺障害等級12級ですから、併合して後遺障害等級11級相当となります。次に、右の膝の後遺障害と併合すると、左脚が後遺障害等級11級相当と右脚が後遺障害等級12級ですから、併合して後遺障害等級10級相当となります。ただ、目については、両目で一つの後遺障害と扱うため両目の障害でも、併合は問題になりません。

過去の後遺障害との併合について

後遺障害が同じ系列の場合併合される場合があります。

交通事故以前に既に後遺障害にあった人が、交通事故で、「同じ系列」について負傷し、後遺障害の程度が重くなった場合、過去の後遺障害とも併合認定されます。
たとえば、以前、交通事故で左足関節機能障害(12級)の後遺障害を有していた人が、別の交通事故で、新たに左膝関節の用を廃した場合、右膝関節の用廃そのものは、本来、後遺障害等級8級ですが、以前の後遺障害等級12級と併合認定されて後遺障害等級7級となります。
つまり、同じ系列の後遺障害の場合、後遺障害の時点が異なっても併合認定されます。
なお、後遺障害の部位が別系列の場合でも、組合せを規定しているため同一系列とされている場合も、過去の後遺障害等級と併合されます。たとえば、左腕を手首から失った被害者(後遺障害等級5級)が、新たに右腕を手首から失った場合は、両腕を手首以上で失ったとして後遺障害等級2級となります。

高次脳機能障害との併合について

後遺障害等級の別表1と別表2では、併合認定をしないという規定となっています。

高次脳機能障害で2級認定を受けた場合に、同時に右腕も全く機能しなくなった(5級)場合、併合認定で1級とはなりません。

そもそも後遺障害等級の別表1に該当する後遺障害は、併合認定をしないことになっています。 これは、条文の構造上そのように規定されているからです。それを受けて自賠責保険の賠償では、高次脳機能障害は、併合扱いの対象にしないことになっています。

後遺障害等級の併合の例外

後遺障害等級全体の序列の維持から、行われない場合があります。

たとえば、二関節と一関節の機能に後遺症が残った場合。二関節が後遺障害等級は6級で、1関節の後遺障害等級は8級となります。 通常の後遺障害等級の併合のルールでは一番重い後遺障害等級の6級に、次に重い等級の後遺障害等級8級を併合すると、後遺障害等級は併合により二等級繰り上げて4級になるはずです。 しかしこの場合後遺障害等級は6級に止まります。なぜかというと一つ上の5級には、一上肢全廃という後遺障害があります一上肢全廃というのは、一上肢の機能が完全に失われること、つまり上肢のどの部位も動かせない場合です。つまり。3つの関節の機能に後遺障害が残った場合が後遺障害等級4級でより後遺症として重い一上肢全廃の後遺障害等級5級よりも重い障害認定を受けるという不均衡が生じます。そのため、この場合の後遺障害等級は6級となるのです。

後遺障害等級表

交通事故で後遺障害を負った場合に、それぞれ該当する等級の賠償金の限度で慰謝料と逸失利益が自賠責保険より支払われます。
金額は、自賠責保険での適用です。

介護を要する後遺障害等級表

平成23年2月1日現在

等級介護を要する後遺障害保険金額労働能力喪失率
1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4000万円100%
1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3000万円100%

後遺障害等級表

【xx万円】は保険金内の定額化された慰謝料金額をあらわします。

等級後遺障害保険金額労働能力喪失率
第1級1. 両眼が失明したもの
2. 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3. 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
4. 両上肢の用を全廃したもの
5. 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
6. 両下肢の用を全廃したもの
3000万円
【1100万円】
100%
第2級1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
2. 両目の視力が0.02以下になったもの
3. 神経系統の機能または精神に著しい障害を残し随時介護を要するもの
4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し随時介護を要するもの
5. 両上肢を腕関節以上で失ったもの
6. 両下肢を足関節以上で失ったもの
2590万円
【958万円】
100%
第3級1. 1眼が失明し、他眼の視力0.06以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することが出来ないもの
4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5. 両手の10指を失ったもの
2219万円
【829万円】
100%
第4級1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力を全く失ったもの
4. 1上肢の肘関節以上で失ったもの
5. 1下肢を膝関節以上で失ったもの
6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
1889万円
【712万円】
92%
第5級1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
2. 神経系統の機能又は精真意著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
4. 1上肢を腕関節以上で失ったもの
5. 1下肢を足関節以上で失ったもの
6. 1上肢の用を全廃したもの
7. 1下肢の用を全廃したもの
8. 両足の10指を失ったもの
1574万円79%
第6級1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
4. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を会することができない程度になったもの
5. 脊柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの
6. 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
7. 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
8. 1手の5の手指又はおや指及びひとさし指を含み4の手指を失ったもの
1296万円
【498万円】
67%
第7級1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
2. 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの
3. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6. 1手のおや指を含み3の手指を失ったもの又はおや指以外の4の手指を失ったもの
7. 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの
8. 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
9. 1上肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10. 1下肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
12. 女子の外貌に著しい醜状を残すもの
13. 両側の睾丸を失ったもの
1051万円
【409万円】
56%
第8級1. 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの
2. 脊柱に運動障害を残すもの
3. 1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの
4. 1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの
5. 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
6. 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
7. 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
8. 1上肢に偽関節を残すもの
9. 1下肢に偽関節を残すもの
10. 1足の足指の全部を失ったもの
819万円
【324万円】
45%
第9級1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
2. 1眼の視力が0.6以下になったもの
3. 両眼に半盲証、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
7. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
8. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することが困難である程度になったもの
9. 1耳の聴力を全く失ったもの
10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12. 1手のおや指又は親指以外の2の手指を失ったもの
13. 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
14. 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
15. 1足の足指の全部の用を廃したもの
16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
17. 生殖器に著しい障害を残すもの
616万円
【245万円】
35%
第10級1. 1眼の視力が0.1以下になったもの
2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
4. 14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
6. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
7. 1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの
8. 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
9. 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
10. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
11. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円
【187万円】
27%
第11級1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3. 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4. 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
6. 1耳の量直が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの
7. 脊柱に変形を残すもの
8. 1手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの
9. 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
10. 胸腹部臓器に障害を残すもの
331万円
【135万円】
20%
第12級1. 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2. 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3. 7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
4. 1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの
6. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
7. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
8. 長管骨に奇形を残すもの
9. 1手のこ指を失ったもの廃したもの
10. 1手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
11. 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
12. 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
14. 外貌に醜状を残すもの
224万円
【93万円】
14%
第13級1. 1眼の視力が0.6以下になったもの
2. 1眼に半盲証、視野狭窄又は視野変状を残すもの
3. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5. 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
6. 腹部臓器の機能に障害を残すもの
7. 1手のこ指の用を廃したもの
8. 1手のおや指の指骨の一部を失ったもの
9. 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
10. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
11. 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
139万円
【57万円】
9%
第14級1. 1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2. 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3. 1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
4. 上肢の露出面の手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
5. 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
6. 1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
7. 1手のおや指以外の手指の末関節を屈伸する事が出来なくなったもの
8. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
9. 局部に神経症状を残すもの
75万円
【32万円】
5%

備考

  1. 視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。
  2. 手指を失ったものとは、おや指は指節間関節、その他の手指は近位置間関節以上を失ったものをいう。
  3. 手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあっては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
  4. 足指を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。
  5. 足指の用を廃したものとは、第1の足指は末節骨の半分以上、その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第1の足指にあっては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
  6. 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。

注意1

後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害の該当する等級による。
しかし、下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰上げる。

  1. 第13級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害の該当する等級を1級繰上げる。
    ただし、それぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときはその合算額を保険金額として採用する。
  2. 第5級以上に該当する後遺障害が2つ以上あるときは、重い方の後遺障害の等級を3級繰上げる。

注意2

既に後遺障害のあるものがさらに同一部位について後遺障害の程度を加重したときは、荷重後の等級に応ずる保険金額から既にあった後遺障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

目の後遺障害

交通事故による目の後遺症には、視神経を損傷した場合と眼球自体を損傷した場合の2種類があります。
具体的な目の後遺障害としては、下記のものがあります。

  1. 視力障害(失明・視力低下)
  2. 調節機能障害
  3. 斜視
  4. 視野(1点を見つめているときに同時に見える範囲)障害
  5. 注視野障害(顔を固定したまま目球だけ動かして見える範囲)
  6. 複視(2つに見える)
  7. 瞼(まぶた)の運動(閉じる・開ける・瞬きする)障害

交通事故の目の後遺症として1番重度の後遺症は両目の失明です。1級1号に該当します。
交通事故における目の後遺症として1番軽微なのが、まつ毛の欠損で、14級1号に該当します。
目の後遺症では、症状に応じて色々な等級障害が認定されます。
特に、複視がしばしば問題となります。

なお、交通事故での「むちうち」症状でも、頚部の交換神経影響し、視力低下、目が疲れやすいなどの後遺症となって生じる場合があります。

耳の後遺障害

耳の後遺障害の中で、最も重い後遺障害は、両耳の聴力を全く失った場合で、後遺障害等級4級3号です。
耳の後遺障害の中で最も軽微な後遺障害は、1m以上離れると小声では聞けないという後遺障害で、後遺障害等級14級3号です。

交通事故の耳の後遺症の中で聴力の低下の種類は2種類があり

  1. 音そのものが、よく聞こえないという障害
    (純音聴力障害)
  2. 音は聞こえるけれど、言葉として聞き分けられないと言う障害
    (語音聴力障害)

また聴力の低下以外の後遺症では

  • 耳鳴(幻聴のようなもの)
  • 耳漏(耳から膿が流れ出てくる)
  • 耳たぶの欠損

があります。

交通事故発生時~治療を受けるまで

交通事故発生時

警察に連絡する。
できるだけ早く交通事故証明の交付を受ける。
加害者を確認する。
  •  加害者の住所・氏名・連絡先
  •  加害車両のナンバー
  •  加害者が加入している自賠責・任意保険
    (保険会社名・証明書番号)
  •  加害者の勤務先
    (雇用主の住所・氏名・電話番号)
目撃者の確保
  •  氏名・連絡先を確認する。
  •  目撃者として今後、証言などを協力してもらえるようお願いする。
事故直後の現場記録
事故直後の状況を記録します見取り図を作成する(自分の記憶に基づいて被害車両と加害車両の動きを現場の状況に従って作成する)&スマートホン・携帯電話などで良いので写真等画像で記録することをお勧めします。
  • 自動車、バイク、自転車の位置関係(被害車両、加害車両、被害者との位置関係)
  • 損傷個所
  • (被害者であれば、)負傷部位
  • (相手が加害者で飲酒の疑れば、)加害者の顔、社内の様子(開封済みのアルコールがないか等)
    ※トラブル防止のため加害者の同意を得るようにしてください。

交通事故での診療時

交通事故での診療に健康保険を使うか否か判断する。
健康保険・労災保険の請求

交通事故の診療で健康保険を使うと決めたら、健康保険の請求をします。
労働者なら、勤務中は勿論、通勤途中なら交通事故の治療費に労災を使うこともできます。

初期診断書作成
初期診断書は後遺症等級認定にも影響するため非常に重要です。

主治医の先生にできる限り交通事故のケガの自覚症状をメモに書いて渡し、それを初期診断書に記載してもらうことをお勧めします。主治医の先生は交通事故のケガを治療することが任務であるため、初期診断書に全ての症状を詳細に書くとは限りません。しかし、交通事故の示談交渉では細かな症状でも重要な意味を持つことがあります。 初期診断書は後遺症等級認定にも影響するため非常に重要です。この段階から弁護士に依頼し、しっかりと初期診断書作成にもアドバイスを受けることを推奨します。

日常生活の中で

定期的画像検査
特に交通事故による怪我が重篤な場合(高次脳機能障害等)は、定期的に画像検査を受けるべきです。

画像検査の撮影の間隔、回数は、年齢や怪我の程度によって異なってきます。医師の指示を受けてください。保険会社、後遺症等級認定、交通事故裁判いずれでも「事故発生直後から症状固定に至るまでの画像検査資料」が重視されます。

日常生活のメモ
経過を、できるだけ詳しく日記などで管理記録していくことが重要です。

交通事故では自覚症状(被害者が感じる症状、痛み)も重要です。事故発生直後から症状固定までの日々の症状、痛みの内容、程度(交通事故によるケガの症状、痛みの頻度、程度、交通事故のケガによって走れなくなったなどどういう作業をすることができなくなったか等)を経過を、できるだけ詳しく日記などで管理記録していくことが重要です。